乳酸菌とは? -乳酸菌の働き、効果-
疲れたときに栄養ドリンクを飲んだり、肌荒れが気になるときや美白のためにビタミン系のサプリメントを飲んだりと、日々さまざまな栄養素に頼っている私たち。毎日食べ物から取り入れている栄養素が美しい肌や健康な身体を作り上げるもととなっています。栄養バランスのとれた食事を心がけたいけれど、毎回理想通りの食事をすることはなかなか難しいですよね。本当に大切なのは何を、いつ、どうやって食べるかを知ること。そこで、今回は私たちの生活に欠かせない『乳酸菌』の働きを知って、乳酸菌を食べるだけで明るく元気な健康生活をスタートさせましょう!
乳酸菌てなあに?
なんとなく「体によさそう」ないイメージはあるものの、パッと説明することができない乳酸菌の働き。調べてみるとややこしいことが沢山書いてあって難しい・・・
ということで、わかりやすくかみ砕いて説明すると乳酸菌とは
・糖類を分解して多量の乳酸を作る全ての細菌(自然界には数千種類もある!)
・腸で生活する乳酸菌は腸内を平和に保ってくれる(善玉菌を増やしてくれる!)
・様々な食品にも含まれている(冷蔵庫の常備品☆キムチ、チーズ、ヨーグルト)
・食品を発酵させる働きがある。(和食の味方♪漬物・味噌・しょうゆ)
といったところでしょうか。
乳酸菌の良さをもっとお伝えしたいので、これから少しずつ掘り下げて説明していきます!
乳酸菌の種類
乳酸菌は、現在働きがわかっているものでも300種類以上あると言われています。チョコレートやヨーグルト、サプリから飲料までさまざまな関連商品が販売され、身近に溢れています。コンビニの売り場でも乳飲料やヨーグルトのパッケージに書いてある乳酸菌の名前を見たことはありませんか。
こちらの商品はおなじみですよね!
・ヤクルト「乳酸菌シロタ株」
・明治プロビオヨーグルト「R-1乳酸菌」
・ダノンビオ「ビフィズス菌BE80株」
・カルピス「L-92乳酸菌」
乳酸菌の種類によって得意とする働きがあり、人それぞれが持つ腸内細菌との相性もあります。そのため、ピンポイントの働きを期待して乳酸菌を摂取する場合は、その乳酸菌にどのような働きがあるかを把握することが重要なのです。ぜひパッケージに書かれている効能やメーカーに問い合わせてみてください。
私たちのからだでどう働くの?
ズバリ、乳酸菌は腸内の善玉菌を増やします!では善玉菌が増えるとどんないいことがあるのでしょうか。
あなたにはこんな体の悩みはありませんか?
アトピー性皮膚炎、花粉症、インフルエンザ、便秘・下痢、肌荒れ、肥満、潰瘍性大腸炎、ピロリ菌、高血糖、高血圧、高尿酸値、脂質異常症、歯周病、虫歯、ストレス、うつ状態など、現代人の不調には、すべて腸内環境が関係しています。
腸が心の状態にまで関係しているのは意外ですが、不安や緊張感が下痢や便秘につながったりするのはよくあることです。実は腸には第2の脳と呼ばれる機能が備わっており、腸内環境が整うと心の安定にもつながるのです。
それでは腸内環境が整うとはどのような状態でしょうか。
私たちの腸内には、なんと100~1000兆個の菌が生息しています。腸内細菌は乳酸菌などの善玉菌のほか、悪玉菌、日和見(みより)菌と大きく3種類の菌が存在しています。善玉菌は発酵活動を、悪玉菌は腐敗活動をします。悪玉菌というと聞こえがとても悪いのですが、肉類などのたんぱく質を分解するため必要です。問題なのは悪玉菌が優勢になって日和見菌を味方につけ、産生する有害物質が悪い作用をしてしまうことです。
つまり腸内の平和を保つためには腸内細菌のバランスがとても重要になります。
そして腸内の善玉菌を増やすために欠かせないのが「乳酸菌」です。
身体と心の健康への近道は、腸の乳酸菌を増やす生活をすること!なのです。
どんな食品やサプリがあるの?
乳酸菌というと乳製品のイメージがあると思いますが、土の中、海の中、植物、ひとや動物の体内などあらゆるとろに生息しています。ヨーグルトやチーズなどに含まれている動物由来の乳酸菌、味噌や醤油などに含まれているのは植物由来の乳酸菌ですね。穀物や豆を発酵させた味噌・醤油・納豆・酒、魚を発酵させた塩辛・鰹節・寿司(なれ寿司)、野菜を発酵させた漬け物など、いろいろな食べ物に乳酸菌は含まれているのです。
また、食品以外にも手軽に摂れるサプリや粉状の乳酸菌も販売されています。
いつ、どれくらい摂るといいの?
さて、乳酸菌生活をいざ実践するとなると気になるのが適切な摂り方です。乳酸菌は、栄養素でもないので全く摂取しなくても栄養不足になることもないため、摂取量に決まりはありません。ヨーグルトを食べるときは食前より胃酸が薄まっている食後に食べる方が効果的です。
摂りすぎるとどうなるの?
乳酸菌を大量にとりすぎても腸に留まることはなく2~3日で排出されます。乳酸菌は、そもそも人の腸内にも存在するので副作用もありませんし、とりすぎによる問題もありません。もちろん数種類の乳酸菌を同時にとっても大丈夫です。しかし、乳酸菌のとりすぎで問題になるのは、乳酸菌の摂取を目的として摂取した食品に含まれている他の成分です。例えば、ヨーグルトなどは乳酸菌の摂取を意識するあまりに、糖分や脂質を取りすぎてしまう可能性があります。また、乳酸菌の効果を期待するのであれば、大量に摂取するのではなく、毎日取り続けることの方が大切です。一度に大量に摂取しても、すぐに効果が出るわけではありません。毎日継続的に取り続けて、腸内にいる乳酸菌がいる状態を保つことで腸内の善玉菌が増え、少しずつ腸内環境が改善されていきます。