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子供の栄養3 思春期の集中力の低下は貧血のサイン!?鉄をしっかり摂ろう!

思春期は、急激に体が成長するため多くの鉄が必要になります。そのため、この時期は鉄が不足しがちになり、鉄欠乏性貧血を発症する子供が多いと言われています。

鉄欠乏性貧血は鉄を原料としているヘモグロビン(たんぱく質)の減少によって発症します。そのため、貧血を防ぐために鉄の摂取はとても大切です。

貧血の症状として、「疲れやすい」「動悸、息切れがする」「顔色が悪い」「頭痛」などがあります。

しかし、これらの症状は疲れやストレスの症状にも似ているため、子供自身では自覚しにくく、親でも気づきにくい症状でもあります。

実は、集中力の低下、持久力の低下、落ち着きのなさ、いらいらといった症状も貧血の症状と言われています。学力の低下は貧血のサインかもしれません。

子供の貧血は、学業成績の悪化や運動部での成績不調をきっかけに発見されることもあるようです。

体の成長だけでなく、勉強、運動に励む思春期の子供にとって、鉄はとても重要な栄養素なのです!

そこで、今回は貧血を予防するための食事での鉄のとり方についてお話ししたいと思います。

 


鉄を多く含む食品


食品中に含まれる鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。この2種類で大きく違うのは体内での吸収率で、ヘム鉄は約15〜25%、非ヘム鉄は約2〜5%程度と言われています。

日本人は食事から摂取する鉄の約85%以上は非ヘム鉄からの摂取です。

「ヘム鉄」は、レバー・赤身の肉・赤身の魚などに、「非ヘム鉄」は、緑黄色野菜・大豆製品・ひじきなどに多く含まれています。

非ヘム鉄は肉類やビタミンCと一緒に摂ると鉄の吸収が高まります。ビタミンCは、野菜では赤・黄ピーマンやブロッコリー・菜の花・かぶの葉など、果物ではレモン・キウイフルーツ・いちご・オレンジ、芋類ではじゃが芋に多く含まれています。

ヘム鉄も非ヘム鉄も両方意識して積極的に摂れるといいですね。

鉄はどれくらいとればいいの?

鉄の推奨量は、思春期に多く設定されています。

男性では、12歳~17歳が1番多く1日10㎎。女性では、10歳~14歳が1番多く1日12mg(月経なし:8.5mg)の鉄の摂取が推奨されています。

主な食品の目安量に含まれる鉄量

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット

貧血予防におすすめのメニュー

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット

 


食事での鉄のとり入れ方


鉄は食事でとるのが難しいと思われている方が多いようなので、我が家で実践している鉄が多い食品の購入リストと簡単な食べ方をご紹介します。宅配サービスを利用しているので、毎週又は月単位で購入しているものをお伝えします。

鉄は、主菜(肉・魚・卵・大豆製品)と副菜(野菜・海藻類)に含まれているため毎食、主菜・副菜をしっかりとることが大切です。

主菜のたんぱく質は貧血予防にも欠かせない栄養素です。

「主菜の購入リスト」

主菜は毎食欠かせない食品なので、魚・肉・卵・納豆又は豆腐は、ほぼ毎日食べています。

納豆や豆腐はそのまま食べられるのでお薦めです。卵は1パックの半分は味玉にしています。朝食や麺類に使用できてとても便利です。

特に、鉄が多い食品ではカツオの刺身(冷凍)は、ほぼ毎週購入しています。解凍するだけなので簡便です!

月に1~2回購入しているのが、豚又は鶏レバニラ炒め用(冷凍)です。レバーの下処理と味付けがされているので、解凍して野菜と炒めるだけです!ニラだけでなく、ここに豚肉又は牛肉やピーマン、パプリカ、キャベツなどを一緒に炒めたたら主菜・副菜が一緒にとれて豪華な1品になります。味が薄ければ焼肉のタレを加えます。

下処理されているレバーがなければ、焼き鳥のレバーでも代用出来ます!焼き鳥のレバーと肉、野菜を焼肉のタレで炒める。レバー料理が簡単にできます!

我が家ではお金の問題で実践できていないのですが、月に1~2回牛ヒレ肉を食べることもお薦めです。赤身の肉は鉄が豊富です。月1回、豪華にステーキはいかがでしょうか。

「副菜の購入リスト」

鉄が多い食品では、小松菜ほうれん草(冷凍)は毎週欠かさず購入しています。時期によりますが、春菊、水菜は2週に1回ペースで購入しています。

枝豆(冷凍)とひじき(乾物)は無くなると購入するペースです。小松菜は下処理がないので、そのまま炒めたり、味噌汁やスープに入れられるのでアレンジもしやすくお薦めです。

ほうれん草はあく抜きが必要なので、冷凍のほうれん草がお薦めです!下処理されて旬のときに冷凍されているものが多いので、栄養価も高く、カットもされていて、とても便利です!麺類のときに大活躍します。ソーメン、うどん、ラーメン、パスタにそのまま使えます。温かい汁ならそのまま入れれば解凍せずに食べられます。

これだけでは、1週間分の野菜は少ないので他の野菜もぜひ購入して下さい。

時期にもよりますが、上の野菜以外に我が家は、毎週人参・じゃがいも・玉ねぎ・トマト・プチトマト・ブロッコリー・ピーマン・パプリカ・ニラ・なす・キャベツ・大根又はかぶ・つるむらさきなどを購入しています。

鉄が多い食品をとり入れながら、毎食主菜・副菜が欠けないようにしていきましょう!

管理栄養士

吉岡彩

<学歴>
法政大学文学部卒
女子栄養大学栄養学部卒

<職歴>
・損害保険会社にて事務及び講習会講師業務
(その後女子栄養大学を卒業)
・病院にて管理栄養士として給食管理、集団栄養指導、個人栄養指導など
 栄養管理業務を担当
・健康診断専門のクリニックにて管理栄養士として特定保健指導、栄養相談業務を担当
 (今までの特定栄養保健指導の面談及び継続支援者数962名)

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