産後ママの栄養と食事
出産後は、待ちに待った赤ちゃんと対面し、喜びに満ちあふれ幸せな時が過ぎていくでしょう。それと同時に、出産で傷ついた体がまだ回復していない状態から、新生児の育児が始まり、困惑する方も多いのではないでしょうか。
新生児のお世話は本当に大変ですね。オムツ替え、抱っこ、授乳も難しく、夜の授乳も頻回で、ママは常に寝不足で体は疲労しています。
ママは、食事を取る時間も難しいときがあるかと思います。しかし、出産後はママの体の回復と授乳のため、栄養バランスの取れた食事が大切になります。食べられるときに、しっかり栄養補給をしましょう。
今回は、産後の授乳中の食事についてお話ししたいと思います。
ママの体は、妊娠する前の状態に戻るまで2ヶ月ほどかかると言われています。十分に休養を取ることが大切です。
まずは周囲のサポートをできるだけ受けて、ママは休めるときには、ゆっくり寝てくださいね!
産後ママの授乳中の栄養と食事
出産後はママの体の回復のために、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。赤ちゃんの栄養、母乳のためにも食事は大切です。
栄養バランスの取れた食事を摂りましょう!
1食の目安として、主食(ごはん・麺類・パンなど)+主菜(魚・肉・卵・大豆製品)+副菜(野菜・海藻)が揃うとバランスの良い食事になります。
食事の内容や量は、産後に召し上がっていた病院での食事を参考にしましょう。しかし、産後大変な時に3食、主食・主菜・副菜を揃えるのは至難の業。
主食は調理の必要がなく摂りやすいため、主菜と副菜を用意しておくことがポイントです。
主菜(魚・肉・卵・大豆製品)と副菜(野菜)を入れた鍋や味噌汁、スープなどの汁ものを大量に作っておくのがお薦めです。
主菜・副菜が入った汁ものにおにぎりを合わせても良し、鍋やスープに冷凍うどんを入れるなどアレンジしやすく簡単に栄養補給ができます。高野豆腐や切干大根など乾物類は鍋や味噌汁に直接入れるだけなのでお薦めです。だしを入れた後、水の状態から入れるのがポイントです。戻さず使用できます。
また、主菜になる魚や豆の缶詰、副菜になる冷凍野菜などの冷凍食品も常備しておくと便利です。
間食には、乳製品(牛乳・ヨーグルト)と果物がお薦めです。食事は、ママの負担にならないことも大切です。周囲のサポートを受けながら、無理しない食事作りをしていきましょう!
脂肪の多い食品は控えましょう!
母乳をスムーズに出すために、脂肪の多い食品は少し控えめにするのが良いでしょう。
油料理は1食に1品までが目安です。揚げ物や生クリーム・バターなどの乳脂肪は少し控えめにしましょう。
水分を十分に摂りましょう!
授乳すると、栄養と一緒に水分も出ていくので、授乳中は水分をしっかり補給することが大切です。
飲み水として、通常成人では1日1.2ℓ必要と言われています。授乳中は、1.2ℓプラス赤ちゃんが飲む母乳分の水分が必要です。
母乳量にもよりますが、1日2ℓを目安にこまめに水分補給をしましょう。
飲み物は、ノンカフェインのものか、カフェインがカットされたカフェインレスのものがお薦めです。ノンカフェインの飲み物として、水・麦茶・ルイボスティー・黒豆茶・コーン茶・たんぽぽコーヒー(たんぽぽ茶)などがあります。
授乳中もアルコールは赤ちゃんに影響があるのでやめましょう。
積極的に摂りたい栄養素を摂り入れましょう!
出産後に積極的に摂りたい栄養素は、たんぱく質・ビタミン・ミネラルです。
ビタミンの中でも、特に摂り入れたいのが葉酸。葉酸は、出産によって傷ついた子宮の回復を早め、貧血を予防してくれます。
ミネラルの中でも、特に摂り入れたいのが鉄とカルシウム。鉄は、母乳のもととなる血液を作るために必要な栄養素です。カルシウムは、赤ちゃんの骨や歯の形成に必要な栄養素です。
たんぱく質・葉酸・鉄・カルシウムを意識して摂り入れましょう!
○たんぱく質が多く含まれている食品
魚・肉・卵・大豆製品
○葉酸が多く含まれている食品
レバー・モロヘイヤ・ブロッコリー・ほうれん草・枝豆・アスパラガス
○鉄が多く含まれている食品
レバー・赤身肉・カツオ・丸干しイワシ・あさり・大豆製品・小松菜・ひじき
○カルシウムが多く含まれている食品
乳製品・小魚・大豆製品・モロヘイヤ・小松菜・大根の葉・水菜