アミノ酸てなあに?
健康やダイエットのためには、運動!運動と言えばアミノ酸というイメージはありませんか?ご存じの通りアミノ酸を含むスポーツドリンク、ゼリー系栄養補助食品は数多くあります。でもアミノ酸は運動をサポートするためだけの成分だと思いこむのはもったいない!アスリートだけでなく、健康や美容目的のために普段の生活にアミノ酸を取り入れている人も増えています。今回はアミノ酸の正体についてクローズアップします!
たんぱく質とアミノ酸の関係
私たちが普段口にしている食べ物には、様々な栄養素が含まれています。その中でも炭水化物・たんぱく質、脂質は3大栄養素と呼ばれ、生きていくために欠かせないエネルギー源となっています。
私たちの体には、たんぱく質は約15%の割合で、筋肉だけでなく骨や血液、皮膚、爪などにも存在し、体を作っています。さらに体内のたんぱく質は、代謝や輸送、ホルモンなどの構成成分にもなります。
食事で摂取したたんぱく質は、アミノ酸に分解されて吸収され、体内でもう一度たんぱく質になります。つまり、アミノ酸が集まったのもがたんぱく質なのです。
たんぱく質が体内で非常に重要な役割を担っていること、それを構成しているアミノ酸も超重要な存在であることがわかりますね。
アミノ酸には体内で作られないものがある!
私たちの体の中で、さまざまな役割を担うたんぱく質は約10万種類あるといわれています。その膨大な種類のたんぱく質は、たった20種類のアミノ酸で構成されています。そして20種類のアミノ酸は、「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」に分かれます。
必須アミノ酸は9種類あり、体内でつくることができないため食事から摂取する必要があります。ひとつでも不足すると、ほかの必須アミノ酸の働きも悪くなってしまい、疲れやストレス、睡眠の質や免疫力の低下、肌や髪のトラブルなどの症状が出る場合があります。
非必須アミノ酸は11種類あり、体内でつくることができ、それぞれが体にとって大切な働きをしています。食事の際はアミノ酸をバランスよく摂取することが重要で、必須アミノ酸だけが大事だというわけではないことに注意しましよう。
お菓子やジャンクフードばかりの偏った食事や、ダイエットのために低カロリーな食品しか食べない食事制限をしているとアミノ酸は不足してしまいます。通常の食事をしていればアミノ酸は不足しないので心配しないでくださいね。
たんぱく質とアミノ酸のちがい
少し堅い説明になりましたが、たんぱく質とアミノ酸の関係はわかりましたか?たんぱく質のもとがアミノ酸であるならば、アミノ酸をそのまま摂取すれば効率的だと思いますよね?せっかくなのでより深くみてみましょう。ものごとには良い面と悪い面があるようです。
アミノ酸の良い点
・消化の必要がなく、すばやく吸収される
・特有の機能性のあるアミノ酸がある
・点滴液(静脈栄養剤や経腸栄養剤)として利用できる
アミノ酸の良くない点
・大量に摂取すると胃痛や下痢をしやすい
・タンパク質に比べて価格が高い
タンパク質の良い点
・肉や魚、卵、大豆製品など、食品から簡単に補給できる
・アミノ酸と比較すると価格が安く入手しやすい
タンパク質の良くない点
・消化されないと吸収できない
・アレルゲンとなることがある
タンパク質もアミノ酸も、その種類によって働きやメリット、デメリットがあります。アミノ酸に興味を持った方は是非、次のアミノ酸の摂取のしかたを参考にしてみてください!
効果的なアミノ酸の摂取方法
アミノ酸は、食事(たんぱく質)から摂取することができます。バランスの良い食事がアミノ酸摂取の基本ですが、特定の目的のためにサプリメントを利用することも効果的です。サプリメントから摂取するメリットは、食品には少量しか含まれていない場合など、不足しやすいアミノ酸の摂取や、激しい運動を続ける方などが疲労回復のために摂取する場合などです。
1.筋肉強化、体力増進(筋トレの前に摂取するのが効果的)
2.スポーツ時の筋肉疲労の軽減(数日前から十分なアミノ酸を体内にプールしておく)
3.成長をサポートするアミノ酸(寝る子は育つ!夕食時に摂取)
4.ぐっすり眠るためのアミノ酸(睡眠1時間前に摂取。リラックス効果で安眠に効果的)
注意することは?
余分に摂ったアミノ酸は、分解されて体外へ排泄されます。一度に大量のアミノ酸を摂取しても体内に貯めておくことはできません。また、特定のアミノ酸ばかりを摂取すると、体内のアミノ酸バランスが崩れてしまいます。特に、妊娠中の方や肝臓・腎臓に疾患のある方で、食事のタンパク制限食を指導されている方は、医師とご相談されることをお勧めします。
アミノ酸はこのほかにも食品の味や医療、美容など、幅広く活用されています。アミノ酸は種類によって特有の働きをするので、目的別に効果的なアミノ酸を選ぶようにしましょう。