幻の果実「じゃばら」とは? 〜花粉症に効くの?〜

1本の原木から誕生した幻の果実「じゃばら」


「じゃばら」とは、ゆずやかぼすと同じ仲間の香酸柑橘類(香りと酸味を楽しむ柑橘)の果実です。鬼も逃げ出す酸っぱさで邪気を払うことからじゃばらと言われています。

和歌山県北山村の特産品です!

和歌山県北山村は過去に「美しい日本のむら景観コンテスト」で農林水産大臣賞を受賞した自然豊かなとても美しい村と言われています。

村の過疎化を防ぐ為に「じゃばら」の栄養や成分を研究したところ、花粉症に効くことが示唆され、話題の果実になりました!テレビや雑誌にも取り上げられ、ネット通販の売り上げも順調に伸び、村を救う一大産業になったのです。

1本の木から大切に育てられ、今は8000本まで増えた「じゃばら」。村の救世主です!

 


花粉症に効くの?


 

じゃばらの果皮にはフラボノイド(ポリフェノールの1つ)の1種である「ナリルチン」が豊富に含まれています。

和歌山県工業技術センターの研究によると、このナリルチンはアレルギー反応を引き起こすヒスタミン等の放出を抑え、花粉症等のアレルギー症状を緩和する可能性が高いことが明らかになりました。岐阜大学でのスギ花粉症に対する臨床試験では、じゃばら果汁がアレルギー症状を緩和したとの報告があります。

また、花粉症を有する人達がじゃばら果皮粉末カプセルを飲用した結果、約70%が花粉症の改善を感じたというモニター結果もあります。じゃばらにはナリルチンだけでなく、ビタミンCも豊富に含まれています。ビタミンCは活性酸素を除去する抗酸化作用があり、細胞を保護してくれます。コラーゲン生成にも必須の栄養素です。

また、ナリルチンと同様にアレルギー反応を引き起こすヒスタミン等の放出を抑える作用があると示唆されており、アレルギー症状緩和に期待されています。

アレルギー症状の緩和に期待できる成分が豊富なじゃばら、今後の臨床試験や研究に期待が寄せられています。

 


どんな食品やサプリがあるの?


 

じゃばらはドリンクやお菓子、調味料などあらゆる食品に加工されています。サプリメントも販売されています。どんな商品があるか見ていきましょう。

 

加工食品

○100%果汁

皮ごと絞った果汁。じゃばら本来の味を楽しみたい方や酸味を生かした料理にも利用出来ます。皮ごと絞っているので、花粉症の症状緩和に期待出来る成分ナリルチンやビタミンCが豊富に含まれているのも魅力です。

○果皮商品

じゃばら果皮を粉末にしたパウダーからパウダーの2倍濃縮+果汁6倍濃縮+はちみつが加えられた栄養補助食品などがあります。少量で1番多く「ナリルチン」が摂れるので、花粉症対策には効率が良いかもしれません。

○ドリンク

じゃばら果汁5〜10%に、はちみつ等の砂糖を加えて飲みやすくしたジュースです。果皮粉末も添加してあるジュースもあります。

○ジャム

じゃばら果肉と果汁に砂糖が加えられたジャムとさらにじゃばらの果皮が入ったジャムもあります。パンやヨーグルトの相性が良いので、毎日美味しく継続出来ますね。

○お菓子

1粒にじゃばら果汁が12%配合された飴からグミ、ゼリー、和洋菓子、柿の種まで色々な種類のお菓子があります。

○調味料

じゃばら果皮を使用したぽん酢や胡椒があります。じゃばらの味を生かした商品です。料理が一段と美味しくなりそうです。

 

サプリメント

じゃばら果皮を粉末にし、配合したサプリメント。錠剤から顆粒、カプセルタイプがあります。乳酸菌も配合された花粉症に対応した商品もありました。果皮を使用したものが多いのでナリルチンが豊富に含まれています。手軽にナリルチンが摂れるのが魅力です。

 


最後に


花粉症対策にはナリルチンが豊富に含まれている果皮商品、100%果汁、サプリメントが期待出来そうですが、継続して摂ることが大切ですので是非自分に合った商品を見つけて下さい。

 

☆北山村観光サイトです↓↓じゃばらの歴史から商品の紹介も載っていますので、是非ご覧下さい。https://www.vill.kitayama.wakayama.jp/kanko/jabara/history.html

管理栄養士

吉岡彩

<学歴>
法政大学文学部卒
女子栄養大学栄養学部卒

<職歴>
・損害保険会社にて事務及び講習会講師業務
(その後女子栄養大学を卒業)
・病院にて管理栄養士として給食管理、集団栄養指導、個人栄養指導など
 栄養管理業務を担当
・健康診断専門のクリニックにて管理栄養士として特定保健指導、栄養相談業務を担当
 (今までの特定栄養保健指導の面談及び継続支援者数962名)

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